コザ十字路のいぶし銀!アットホームな居酒屋の隠れメニューは幻の麻婆豆腐
本当は教えたくないお店のひとつ、「いと村」。コザ十字路から脇道に入り中部産婦人科医院の近くにひっそりと佇む居酒屋。店内はこんな雰囲気。テーブル席が2〜3あって奥にはカウンター席。いと村は全席喫煙OKの数少ない居酒屋。店内は清潔感があり、所々に南国テイストのインテリア。こういうところは大将の奥様がしっかりと管理されているのだろう。接客も女性ならではの細かな気遣いも。だから女性客にも人気で女子会の光景をよくみる。
お通しは大根とグリーンサラダ。サラダのわさびドレッシングがおいしい。いと村は海鮮サラダもおすすめ。新鮮な海鮮にピリッと辛味の効いたわさびドレッシングで、お酒が進むサラダ。この日はあいにく良い魚が仕入れられなかったとのことで、普通のサラダにした。うーん。しかし刺身が食べたいのだ。何かないかと尋ねたら、2点盛りなら出来るとのことだったので、お願いした。
マグロとタコの2点盛り。島タコかな?と思いつつタコからつまむ。正直これは普通クオリティのタコだった。続いてマグロ。これは旨い!期待以上のものが出てきた。さすがいと村さん。もしやこれは生マグロではないだろうか。大将と奥さんに聞いてみたら、タコは海外産で、マグロは生マグロとのこと。やっぱりな!この舌触り、香り、味、生マグロ様でしたか。めちゃくちゃ旨い!ありがたや。
このブログでも何度か書いたことあるけれど、沖縄といえば実は生マグロが旨いんです。高級店行って高いお金払えばそりゃ旨いお刺身は食べれるでしょうけれども、庶民だって庶民価格で旨い刺身を食べたいんですよ。そんなワガママを叶えてくれる居酒屋が、いと村であり、沖縄という土地。
続いても地物、やんばる地鶏たたき。地物はね、そりゃシンプルにおいしい。しかもこのボリューム。サービス良すぎじゃない? 価格設定、大丈夫? そういえば、写真はないけれどいと村はメニューが豊富なのも特長。メニュー表に記載できなかったものは、ドアや壁に一押しメニューとして書かれている。お気に入りメニューを探すのも楽しみの一つ。
ホタルイカ刺しと軟骨ソーキ。軟骨ソーキはトロットロ。噛むという行為は必要ない。カラシを少しつけて口に頬張る、と同時に白飯をかっこむ。最高である。味付けはそれほど濃くはなく、健康面が気になるおじさんにも優しい味付け。好きなものをいっぱい食べてお腹はいっぱいだが、大将と女将さんからぜひ食べて欲しいものがあると、誘惑されたので注文してみることに。
期間限定!幻の麻婆豆腐。何月から何月までの限定メニューだったか忘れてしまいましたが、いと村で中華料理は初体験。ん!んん?? これはかなり特長的! 香りも辛味も本格的な中華のよう。この味は那覇の燕郷房 (ヤンキョウファン)の麻婆豆腐に似てる! そそる香りとスパイシーな辛味、そして熱々。痺れる麻婆豆腐。まさかコザで、いと村でこんなにおいしい麻婆豆腐を食べれるなんて感動。沖縄中部は中華料理屋が少ないので、この麻婆豆腐はかなり貴重。
いと村と燕郷房の麻婆豆腐の違いを挙げるとすれば、それはコクだと思う。燕郷房は伝統に基づく四川麻婆豆腐。とにかくスパイシーで辛い。お腹が痛くなるくらいに。でもそれがクセになる。いと村の麻婆豆腐は辛味の中にもコク・旨味の存在がある。旨味の存在は企業秘密(ほにゃらら味噌)と言っていたが、実際に食べて確かめて確かめて欲しい。とにかく旨い。いと村の麻婆豆腐もクセになるタイプ。
いつもそうなんだけれど、本当においしいものに出会い、その時のことを思い出しながら文章を書いていると、また食べたくなってしまう。よだれも出てきそう。いと村の麻婆豆腐はそれくらいインパクトと感動があった。生マグロとの出会いだけでも十分に満足だったのに。
ということで、長くなってしまったのでこの辺で締め。本当は教えたくないお店、沖縄市の「いと村」でした。ありがとうございました。